御坂山塊 三ッ峠山(1785.2m)、茶臼山(1513m)、大幡山(1531m)、八丁山(1580m)、清八山(1593m) 2012年11月10日

所要時間 7:25 三ッ峠駅−−8:20 達磨石(登山口)−−10:20 三ッ峠山(休憩) 11:04−−11:21 御巣鷹山−−11:48 茶臼山−−12:01 大幡山−−12:46 八丁山(休憩) 13:28−−13:49 清八山−−13:53 清八峠−−14:23 林道終点−−14:35 変電所−−15:11 国道20号線−−15:32 笹子駅

場所 山梨県笛吹市、大月市、都留市、富士河口湖町、西桂町
年月日 2012年11月10日 無雪期日帰り
天候 快晴
山行種類 一般登山(縦走)
交通手段 電車
籔の有無 林道〜八丁山間のみ登山道が無い斜面を登ったが籔は薄い。他は登山道あり
コメント 三ッ峠山の展望は秀逸。富士山だけでなく南アルプスも北端〜南端まで大展望を楽しめる。北アルプスも槍穂から表銀座が望める

富士急三ッ峠駅 西桂町から見た三ッ峠山(中央)
日向の駐車場でくつろぐ猫 この日は競歩大会があるようだった
公園。ここに広い駐車場がある

達磨石(登山口) ここも駐車場あるが狭い

紅葉した登山道 富士山が見事だが開けた場所は少ない
標高が上がると落葉が進む やっと山頂が見えた
ガレを横断。ちゃんと道がある 小さな沢が2か所ある
屏風岩。岩登りのゲレンデ 岩に張り付いているクライマーがいる
巻道が終わって階段の登り 四季楽園
山頂の反射板群。昔は無かったような? 裸地を登る
三ッ峠山山頂 富士山
三ッ峠山から見た富士山〜八ヶ岳(クリックで拡大表示)
三ッ峠山から見た南アルプス(クリックで拡大表示)
三ッ峠山から見た八ヶ岳〜奥秩父(クリックで拡大表示)
三ッ峠山から見た北アルプス(クリックで拡大表示)
三ッ峠山から見た道志、丹沢(クリックで拡大表示)
三ッ峠山から見た東京都心部(クリックで拡大表示)
御巣鷹山へは林道歩き 御巣鷹山も電波塔集団あり
電波塔裏側が御巣鷹山最高地点 清八山方面への下り
地図に無い道だが東に下るルートあり 茶臼山山頂。登山道から僅かに外れる

茶臼山の布KUMO 大幡山へ向かう

大幡山山頂 1450m鞍部の送電鉄塔
1500m峰西側の伐採地 伐採地から見た八丁山
1480m鞍部の林道終点 八丁山南側を巻く破線が見当たらず適当に斜面に取り付く
斜面は道無しだが藪無し 八丁山山頂

八丁山の布KUMO 八丁山から見た南アルプス
八丁山から見た三ッ峠山 稜線上は登山道あり。ほぼ落葉
達沢山/笹子峠方面分岐 清八山南斜面で三ッ峠方面の道に合流
清八山山頂
清八山から見た西側の展望(クリックで拡大表示)
清八峠 笹子方面に下る道
再び紅葉 尾根下部は開けた場所
先週登った笹子雁ヶ原摺山〜お坊山(クリックで拡大表示)
林道終点(登山口)が見えた 登山ポスト
林道終点から清八山を振り返る 奥野沢川にかかる橋。普通車はここまでが無難
変電所 JR笹子駅


 今週もまだマイカー無しなので公共交通機関で行けて、しかも未踏の山を探す。今回で2カ月のブランク後の3週連続の山であり、少し骨のあるコースでいいだろう。この条件で中央線沿線で探したところ、三ッ峠山〜清八山間の茶臼山、大幡山がピタリと思えた。起点/終点は三つ峠駅/笹子駅。どちらをスタートにしてもいいが、笹子駅の方が電車の本数が多いと思われ、下山に使った方がいいと判断して三つ峠駅スタートとした。駅の標高は600m強、三ッ峠山山頂の標高が1800m弱なので、ここだけで標高差は1200m弱。これにアップダウンが加わるので累積標高差は1500mくらいか。いつもの脚力なら問題ないが、まだ体力は100%まで戻っていないだろうから現状では適度だろう。

 先週と同じ電車で武蔵境を出発。7時少し前に大月に到着して待ち合わせ2分で富士急が出発。昔はいったん駅の外に出ないと乗り換えできなかったが、今はJRのホームから直接乗り換え可能になっていた。中央線は先週同様に立川で多くの登山者が下りて奥多摩方面へ向かい、大月から富士急へ乗り換えた登山者は10人くらいだった。意外に少ないような。大月や都留は既に霜が降りて白いが空は雲一つない快晴。まさに秋晴れ。三ッ峠山てっぺんの電波塔もはっきり見えていた。

 駅で降りてトイレを済ませて出発。他に下りた登山者は1名のみ。しばし案内標識に導かれて西桂の市街地を歩く。途中、日当たりのいい駐車場で白黒の猫発見。最大ズームで写真撮影。山間部に入る手前で「三ッ峠グリーンセンター」なる施設ができていて日帰り入浴も可能とのこと。だいぶ昔と変わったなぁ。川に沿ってきつい登りの車道を歩いて公園を通過、ここが登山者用駐車場となっているらしく数台の車ありで出発準備中の登山者も数人いた。まだ10分ほど急な登りの林道を歩いて本当の登山口到着。ここにも駐車場があるが3,4台しか置けない狭い場所だった。

 登山口から僅かに登った場所には「達磨石」と呼ばれる大きな石碑があった。あとは立派な登山道をぐんぐん登っていく。先行するマイカー登山者を何人も追い越していくが、マイカーだったら西側の林道から登った方が楽だと思うが。下部はいい感じの紅葉が続く。ほとんど樹林の中であり、富士山がすっきり見える場所は上部の巻道区間に入るまで数少ない。

 標高が上がると落葉し、シラビソが混じり始める。そして尾根の登りが終わって巻き始める。これはこれより上部は崖があって登れないからであろう。三ッ峠山は屏風岩と呼ばれる岩登りのゲレンデがあるのは知っているが、具体的な場所は知らない。巻道には2か所ほど細い沢があり水を補給できる。

 2つ目の大きな谷を越えたあたりから山頂側は切り立った崖が連続するようになり、尾根を越えると垂直の岩にロープがぶら下がっているのが散見され、岩登りのゲレンデに突入したのが分かった。進んでいくと登山道上に数組の岩屋さんが陣取っており、もう数10mの高さまで登っている人も。中には12本爪アイゼンを装着して冬の訓練中のグループも。俺もいつかは岩をやらんとなぁ。しかし、見上げた感じではこれを登るのは難しそうだ。最初のグループがいた場所は出だしがオーバーハングしていた。

 岩壁地帯が終わると同時に巻道が終わり、階段で上を目指すルートに合流した。稜線に出たところが四季楽園。前回登った時もあったはずだ。駅から歩いてきた中では私が最初の到着のはずだが、既に稜線は人がいっぱい。マイカー組か小屋泊まり組に違いない。しかしまあ、久しぶりにアルプス以外で人が多い山でちょっとびっくり。天気は快晴、風は弱いし最高の登山日和の影響もあるか。山頂ピークは巨大な電波反射板が3つ立っているのが見える。あれは昔登った時に見た記憶はないなぁ。

 裸地化してハードル化した木製階段を登って山頂へ。山頂は人でいっぱいかと思ったが10人ちょっとくらいで拍子抜け。石碑と展望盤が立っていた。前回登った時の天気はよく覚えていないが、たぶん今回ほど良くなかったと思う。山頂の展望はまさに絶景。正面の富士山はもちろん、南アルプスは青薙山、稲又山や上河内岳から入笠山までずらりと並んでいた。雪が僅かに付いているのは間ノ岳と荒川岳、赤石岳くらいであとはほぼ真っ黒。八ヶ岳と入笠山の中間地点には少し雲が絡んだ真っ白な北アルプスが。現場ではどこが見えているのか判断できなかったが、帰ってから写真を見たら槍穂だった。八ヶ岳、奥秩父は稜線に雲が絡んでいてきっとエビのしっぽができているだろう。こちらは風を避けつつ日向ぼっこしながら休憩。おっと、東を見ると肉眼では分からなかったが写真では東京スカイツリーが写っていた。ということはスカイツリーから三ッ峠山が見えるわけだ。

 休憩を終えて笹子向けて出発。一度西に下って林道に出てそれを北上。水たまりは凍っていた。鞍部では霜柱が溶けてちょっとした泥濘状態。でも登りにかかると泥が消えて石ころの林道になり、それはそれで歩きにくい。てっぺんはいくつかの電波塔に占拠され、登山道はその南側を巻いている。一応、最高点を確認しようと建物の反対側に回り込む。電柱のある辺りが一番高そうだったが標識等は無し。昔登った時もこんな感じだったか記憶は皆無だ。

 いよいよ三ッ峠山を離れ、笹子に向かう。稜線上はすっかり落葉し、日差しがいっぱい。籔は無いし、落ち葉で登山道が隠されて初心者だとちょっと分かりにくい個所もあるが、基本的に尾根上を行けばいい。鞍部から登りに変わり、最初のピークを越えてなだらかな稜線を進んで次のピークが茶臼山だが、登山道はその手前で左に逃げている。籔無し尾根なので問題なく進むと茶臼山山頂。驚いたことに文字が消えかけた布KUMOがぶら下がっていた。道から外れているのに休憩している登山者がいたのもちょっと驚き。枯れた樹林で隙間から僅かに展望がある。

 適当に斜面を横断して登山道に復帰、尾根上を進む。1510m峰の登りは笹が生えているが道は刈り払われて問題なし。今回のルートで笹が見られたのはここだけだ。ピークを越えて次の高まりが大幡山山頂。ここには山頂標識は無く布KUMOもないが山頂に間違いなし。展望の程度は茶臼山と同じ程度。

 一気に下って1450m鞍部は送電線が通っている。次の1500m峰は西斜面はきれいさっぱり伐採されていたが、登山道は伐採されていない尾根上を通っている。1480m鞍部で左手の林道に乗ると、日当たりのいい場所で2組のハイカーが休憩中。林道にゲートが無ければここまでマイカーで入れそうだ。

 地形図を見ると林道を緩やかに下って標高1450m付近で等高線に沿った破線が分岐していて、これを巡れば八丁山南側の稜線に出ることができ、これを利用すれば一筆書きのルートで八丁山に登ることが可能なので、1480m鞍部から北上せずに林道を歩く。大きな谷地形を通過して次の小さな谷地形で道が分岐するはずだったが、斜面には踏跡は皆無で緩やかに標高を下げ続けた。どこかで道があるかと思って進んだが、標高1430mを割って巻道発見を断念し、斜面を適当に登ることにした。ま、これが私本来のスタイルだけど。  獣道で斜面に取り付き、植林と自然林の境界の尾根をグングン登る。標高1450m付近で破線を突っ切るはずだがそのような道は見当たらず、相当前に廃道化したようだった。地形図を見るとこのまま尾根を突き上げるとほぼ山頂に到着しそうだが、結構な急斜面だし崖マークも散見され、うまく通過できるかちょっと心配。しかし、傾斜は急であったが特に岩とかは無く、ひょっこりと稜線に出た。ちゃんと登山道もあった。

 僅かに東に登って八丁山山頂。低い木が伐採されて西側の展望がいい場所だった。ここにも布KUMOが掲げられていた。無人で静かな山頂で日当たりも良く、ここで大休止。ザックを地面に敷いて落ち葉の上に足を投げ出して横になったらいつのまにか寝てしまった。笹子駅までの長い車道歩きへの備えとしてちょうど良かったかもしれない。

 すっきり目覚めて出発。稜線上の道を進み1550m肩で分岐標識出現、これから進む方向は「清八山」で左に下る道は「女坂峠」となっていた。この峠がどこにあるのか知らないが、達沢山や笹子峠へとつながる尾根のどこかにあるのだろう。なおも進んで清八山南斜面で三ッ峠山からの縦走路に合流。ここには標識があるが今来た八丁山方向の道には案内が無かった。

 斜面を登ってフェンス脇を通って清八山山頂へ。ここも八丁山と同等の展望の良さだった。休憩するハイカーが2人いた。

 地形図では清八山の肩で本社ヶ丸と笹子方面の分岐があるはずだが、歩いてみると1550m鞍部に分岐があった。このまま本社ヶ丸に登り返して適当に尾根を下って直接笹子駅に出ることも可能だが、今日はもう充分歩いたので余分なピークに登る気分ではなく(昔登った山だし、ルートも笹子駅からの直登だった)、素直に笹子へ下る道に入った。最初は斜面を巻くように進み、やがて尾根に乗って下っていく。当然だが道は良好。下りのハイカーを何人か追い抜いた。標高が落ちると紅葉が復活、目を楽しませる。まもなく尾根末端という場所で突如として伐採地に変わり展望が開ける。正面には先週歩いた笹子雁ヶ原摺山からお坊山の稜線。この1週間で上部はほとんど落葉していた。

 残りは車道歩き。途中、大きな変電所があるが、たぶん新潟の柏崎原発の電力を受電する500kV幹線だろう。今は原発は動いていないので、ここを流れる電力も少なかろう。その後も車道を歩いたが持っているエアリアマップが20年前のものなので道の付き方が現在と違い、地図に無いトンネルを潜ったりする。国道20号線に出れば先週歩いた道なのでもう心配なし。笹子駅でゴール。

 

 

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